季節の手づくり
~先人の知恵を受け継ぐ食の工夫~
畑の収穫物や山のくらしの産物を加工し、季節ごとの手づくり品を作ります。
春には山菜
旬のものを昔ながらの調理法で味わったり作り置きしたり。
春一番のふきのとう味噌、山蕗はきゃらぶきに、わらびは塩づけに、山椒の若葉は佃煮に、実はじゃこと炊き合わせたり糠漬けに入れたり・・・
タラの芽のてんぷらや山ウドの和え物も旬の時期に。
旬のものを頂くことは自然の理に適っています。
春一番の山菜の苦味は、冬の間に体にたまったものを排泄してくれる働きがあります。
梅の季節の梅仕事。
山の梅は、もちろん無農薬。
塩で漬け込んでおき、畑の紫蘇が茂ってきたら、新鮮な葉を塩もみして入れます。
上がってきた梅酢は、年間使える大事な調味料です。
梅雨明けの天日干しで1年分の梅干しにしましょう。
カリカリ梅、梅酒、梅肉エキス、梅ジャム・・・
梅仕事は幅広いです。
この時期は、山の桑の実もタワワに実ります。
桑の実ジャムはいくらでも材料がありますよ。
桑の葉のいただき方も工夫の余地がたくさんありそうです。
夏の野菜
暑い時期、体を中から冷やしてほしい時には新鮮さをそのままにいただきましょう。
たくさん収穫できた日には、
トマトはソース、きゅうりの古漬け風や味噌漬けにします。
実りの秋
千葉名産の落花生は、まずはゆで落花生でいただきます。
ボッチ積みで寒風にさらして乾燥すれば、おいしい炒り落花生ができます。
里芋は収穫した日には芋煮鍋を楽しみます。
土を落として保存しておけば、長いことおいしくいただけます。
大根は日干しにして沢庵漬けに.
干しておいたナス葉や柿の皮,鷹の爪などを糠に混ぜて漬け込みます.
寒い冬は乾物作り
山の柿は皮をむいて軒下につるしておけば、
年が明けるころにはおいしい干し柿になります。
山のゆずは、お正月料理に大活躍です。
たくさんとれるので、丸ゆべしにして保存します。
中身をくりぬき、味噌や木の実を詰めて蒸して1~2か月乾燥させて完成する丸ゆべし。
ずっと香りが楽しめます。
切干大根もたくさん作っておきましょう。
お味噌作りもこの季節に仕込みます。
米味噌 麦味噌 玄米味噌・・
寒仕込みの間に何回も作ります。
季節の手づくりは先人の知恵と工夫の継承ですね。
伝統的に積み重ねられてきた生活様式や食生活の中にある大切なことを、受け継ぎ、次の世代に引き継いていくことができたらと思っています。